社貝人の独り言

アニメや漫画、小説やゲームといったコンテンツ事業のアドバイザー活動のかたわら、聖地巡礼の企画コーディネーターとして複数の現場に関わっています。

聖地巡礼の企画とは

早速ですがDMで聖地巡礼に関する質問がたくさん届きました!興味を持って頂きありがとうございます。

 

あまり公にお話しすることはありませんがこの機会に聖地巡礼イベントの一般的なお話ができればと思います。

 

↓に続きますので関心ある方はどうぞご覧ください。

 

あくまでも個人的な感想の箇条書きです。学術的、科学的検証をしたものではありませんのでご了承ください。

聖地巡礼の企画には時間と予算と人手、制作側からの許可が必要になります。

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時間のお話をすると準備から開催まで1年から2年かかることがあります。時間をかければ形だけでも実現は可能だと思います。

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予算のお話ですが、お金をかけずにはじめることも可能ですが、基本的には自治体からの予算に頼らざるを得ません。またグッズを行政が作って販売はしませんので、イベントはできてもグッズの販売ができるかどうかは別の課題があります。
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人手に関しては、運とタイミングに左右され、時間と予算をかけても体制を整えることができるものではありません。自治体の中に作品の理解があり、企画へ協力頂ける方はほとんどいないと思っています。その場合は、兵田印刷さんのような実績とノウハウのある会社さんが行政に代わってすべての調整を行い、何とか実現までの段取りをします。
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制作側からの許可(理解と協力)に関しては、作品のコンセプトやその熱量によって全く異なります。そもそも聖地として登場しているからといって明言を避けているケースも多いです。その場合は基本的に聖地巡礼企画の許可は下りません。また、聖地巡礼イベントの成功事例は多いとは言えない過去があり、マイナスイメージが作品に付いてしまうケースも少なくないです。その上、業界の常識やライセンス上でのチェック、ルール、段取りがあるため、そこを確実に調整してモノを準備できる事業者を見つけることは比較的困難です。
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グッズを制作するには聖地巡礼企画を実施するのとは別のライセンスの取り決めなどが必要になるため、制作側にストレスなく対応するためにも、実績のあるプロの事業者さんにお任せすることが企画を飛躍的に大きくしていくためには不可欠です。

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お伝えした4つの観点において、すべてにバランスよく対応することができるかどうかが、ゼロから地域で聖地巡礼の企画を成功に導く重要なポイントになると考えています。

さらに現地で作品のことを語り合える場所を整えることができるかという部分には、継続的にファンの方に楽しんで頂ける地域としての環境づくりという大切なポイントもあります。

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福井においては、人手という部分に本当に多くの方が関わっております。行政から市役所の職員、県庁の職員、事業者からエルパ常務、AKUSHU共同代表と店長、物産展という形で運営会社部長、ラジオを通してパーソナリティーのお二方、それぞれの分野で自ら企画を考え調整し、段取りを進めております。中でもAKUSHUさんの存在はとても重要な役割を担って頂いています。
さらに兵田印刷さんの企画実績と調整ノウハウ、デザインセンスを企画に反映させ、より質の高いモノづくりを実現することができています。
また、手前みそではありますが、私はこの中で全国の聖地巡礼の事例を知識や経験としてアウトプットし企画に反映しつつ、いちファンとして参加者の目線で本当に楽しい、嬉しいと思える企画なのかどうか、満足度をいかに高めることができるかという視点で意見をお伝えし企画に反映頂いています。
そして小学舘、裕夢先生や岩浅さんのご理解と協力がなければ企画そのものを実現することができていません。これ程までに快く企画に賛同頂き、意見を伝えて頂けていることに感謝しかありません。

こういった人手と制作側の理解という部分に、他では実現できない圧倒的なスピードとイベント規模が実現できています。

他にもっと多くのハードルや調整すべき事案、聖地巡礼マップやポスター制作と設置調整、ノベルティ制作と配布レギュレーション、協力店舗の選別や依頼、告知や広報活動、グッズ販売体制とネットワーク構築、在庫管理や補充製造など、そのすべてにノウハウや知識が必要とされます。

ここでお伝えできるのは企画の準備という部分のほんの一部でしかありません。

こういった状況をご理解頂いた上で、より一層のご協力とご声援を頂けますと幸いです。


今後も、全国で多くの地域の方やファンの方に楽しんで頂けるような企画づくりに尽力していければと考えております。 

最後までお読み頂いた方に心より感謝申し上げます。

 

聖地巡礼企画コーディネーター 社貝人